高精度な文字認識を実現するAI-OCRソフトウェア
SDK・ランタイム
「DynaEye 11 Entry」、「DynaEye 11 Entry AI-OCR」の機能をお客様の業務システムに組み込んで利用いただけるソフトウェアです。
パソコンで実行する分散システムのアプリケーション構築から、サーバで実行する集中システムのアプリケーション構築に対応しています。

DynaEye 11 SDK / DynaEye 11 SDK AI-OCR
アプリケーション開発用途に定型帳票と準定型帳票向けの開発ツール/API(ソフトウェア部品)を提供します。
API | 内容 | 対象帳票 | 実行環境 |
---|---|---|---|
DynaEye 認識ライブラリ | 帳票の認識機能のみご利用したい方向け。 帳票認識機能に特化、サーバ対応、準定型帳票のOCRに対応しています。 |
定型帳票 準定型帳票 |
サーバクライアント |
DynaEye コンポーネントキット | スキャナーの制御や修正画面などを作成可能。 クライアントPC上でOCRアプリケーションの構築が可能です。 |
定型帳票 | クライアント |
DynaEye 部品 | コマンドラインインターフェース利用可能。 4つの機能をEXE形式で提供、バッチ処理や業務アプリケーションから呼び出して利用します。 |
定型帳票 | クライアント |
DynaEye 認識ライブラリ
帳票認識などの機能を関数インターフェースで提供します。Visual C++などの様々な言語から呼び出し可能であり、高機能なOCRシステムを構築できます。
定型帳票用API | 準定型帳票用API |
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DynaEye認識ライブラリは認識機能に特化したAPIのため、修正画面機能やデータ出力機能はありません。またスキャナー入力機能もありません。これらの機能は呼び出し元が独自に作成するか、またはDynaEyeコンポーネントキットを使用して作成してください。
DynaEye認識ライブラリの概観

DynaEye認識ライブラリの特長
C/C++言語からの呼び出しに適したDLL関数のAPI
DynaEye認識ライブラリのAPIはDLL関数となっており、C/C++言語から容易に呼び出すことができます。またDLL関数を呼び出せる他の言語(C#やVisual Basic)からも呼び出し可能です。
定型帳票の認識結果のデータ形式はコンポーネントキットと互換
DynaEye認識ライブラリの扱う定型帳票の認識結果のデータ形式は、コンポーネントキットと互換があります。そのため認識ライブラリで認識した結果を、コンポーネントキットの修正画面で修正する、コンポーネントキットの認識結果変換コントロールを使ってCSVファイルを出力する、などが可能です。
独自機能の提供
DynaEye認識ライブラリは、コンポーネントキットが持つページ認識機能に加え、帳票識別のみ行う機能や、指定した範囲内を認識する機能、傾き補正や枠線消去などの画像処理機能を提供します。これらの機能を使い、高機能なアプリケーションの開発が可能です。
DynaEye認識ライブラリの機能
<定型帳票用API>
文字認識API
文字認識APIは、イメージデータに記⼊されている手書き英数字、活字、マーク、バーコード、手書き日本語を高精度に認識して、認識結果をデータ化するAPIです。
認識結果アクセスAPI
認識結果アクセスAPIは、文字認識APIが出力したページ認識結果から、文字認識の結果や読み取った座標などを取得するAPIです。
画像操作API
文字認識APIに渡す1ページのイメージを作成するためのAPIです。TIFF/JPEG/BMP/PDFファイルの入出力機能に加えて、回転や拡大縮小、傾き補正や枠線消去などの画像処理の機能を提供します。
<準定型帳票用API>
準定型認識API
帳票の認識を行うために必要な情報を定義した準定型定義と、帳票のイメージデータをもとに、帳票全体に対するOCR認識処理を行うAPIです。
準定型認識結果アクセスAPI
準定型認識APIで行った、帳票の認識結果を取得するAPIです。
DynaEye コンポーネントキット
OCR機能を持ったActiveXコントロール集を提供します。コントロールを組合せることで、OCRアプリケーションの開発、パッケージソフトウェア等へのOCR機能の組み込みが容易に実現できます。
- スキャナコントロール
- 文字認識コントロール
- 修正画面関連コントロール群(認識結果管理、 文字修正、マーク修正、イメージ表示)
- 認識結果変換コントロール
DynaEyeコンポーネントキットの特長
高機能ソフトウェアOCR
- DynaEye 11の高機能帳票認識エンジンと、周辺機能をActiveXコントロールで提供(DynaEye 11の帳票認識機能をフルに利用可能)。
- 手書き英数字から、活字、マーク、手書き日本語まで高精度に認識。本格的な業務ニーズに対応。
さまざまなユーザニーズに適合する多機能コントロール
- 修正画面コントロール群の組合せで、独自の修正画面を容易に構築。
- ポップアップ・イメージ、イメージカーソルの連動、エラー文字の表示色変更など、OCR修正に最適化した機能を提供。
開発効率の向上
- Visual Basic対応のActiveXコントロールで、効率的な開発を実現。
- 帳票書式の定義は、帳票イメージを背景に直観的な操作ビューで行なえ、専門知識不要。
DynaEyeコンポーネントキットの機能
スキャナコントロール
TWAINを制御してスキャナー入力を行ないます。イメージの出力形式はTIFF形式(マルチページ/シングルページ)、JPEG形式、BMP形式のいずれでも可能です。
用紙サイズや解像度・読み取り濃度等のパラメーターを設定することで、TWAINダイアログを表示させずに読み取ることができます (イメージスキャナー「fiシリーズ」のみ対応)。
文字認識コントロール
帳票イメージデータ・ファイル(TIFF/JPEG/BMP/PDF形式)を書式定義に基づいて、帳票認識を実行します。
修正画面関連コントロール群
認識結果管理コントロール
1ページ分のイメージデータと認識結果データを管理します。
文字修正、マーク修正、イメージ表示コントロールと連携して修正画面を構成します。
文字修正コントロール
認識結果管理コントロールに設定された(文字項目)認識結果データを、フィールド単位に画面上に表示し、キーボードやマウス操作による修正機能を提供します。
マーク修正コントロール
認識結果管理コントロールに設定されたマーク認識結果データを、フィールド単位に画面上に表示し、キーボードやマウス操作による修正機能を提供します。
択一必須、択一、択Nの3つのタイプをサポートしています。
イメージ表示コントロール
認識結果管理コントロールに設定された、帳票全体イメージおよび各フィールド(文字フィールド、マークフィールド、イメージフィールド)のイメージを画面上に表示します。
フォーカスのあるフィールドの直近に当該フィールドの部分イメージをポップアップ表示させることもできます。また、文字修正コントロールやマーク修正コントロールのカーソル移動に連動して、イメージ上にカーソルを表示します。
認識結果変換コントロール
認識結果データ(文字、マーク)をテキスト(CSV形式、XML形式)に変換出力します。
フィールドの出力順は、任意に指定することができます。また、スキャナー入力時に設定されたナンバリングIDを出力することも可能です。
DynaEye コンポーネントキットを補完する以下のライブラリも同梱しています。
- 知識処理関連ライブラリ
郵便番号と住所の相互変換関数を提供します。
DynaEye 部品
4つの機能(スキャナ読み取り、帳票認識、修正画面、データ出力)をコマンドラインインタフェースから単体で起動可能なアプリケーションとして提供します。業務アプリケーションから各部品の呼び出しが可能になります。
DynaEye部品の機能
スキャナ読取り部品
TWAINドライバを制御して、イメージスキャナーからイメージデータを読み込み、ファイル(TIFF)化する機能を提供します。
用紙サイズ(カスタムサイズも指定可)や解像度・読み取り濃度等のパラメーターをプリセットすることができます。 スキャナーを使う度に設定する煩わしさも、設定ミスの心配もありません(fiシリーズスキャナーのみ対応)。
帳票認識部品
予め作成された書式定義情報を基に、イメージデータの帳票認識(文字認識)を実行する機能を提供します。認識可能な文字は手書き英数字、活字、マーク、バーコード、手書き日本語です。
修正画面部品
帳票認識により出力された認識結果(修正ファイル)を、帳票イメージデータを参照しながら確認・修正を実行する修正画面機能を提供します。
データ出力部品
帳票認識・修正画面の出力した修正ファイルから、認識結果をCSV形式やテキスト形式に変換出力する機能を提供します。イメージフィールドは、1ファイル/フィールドとしてBMP形式、TIFF形式、JPEG形式、PNG形式、PDF形式で出力することができます。
「DynaEye 11 SDK AI-OCR」の利用条件
フリーピッチ手書き文字に対応している帳票は「定型」です。
帳票の種類 | 実行環境 | API(ソフトウェア部品) | フリーピッチ手書き文字対応 |
---|---|---|---|
定型 | クライアントPC | 認識ライブラリ | ○ |
コンポーネントキット | ○ | ||
部品 | ○ | ||
サーバ | 認識ライブラリ | ○ | |
準定型 | クライアントPC | 認識ライブラリ | ー |
サーバ |
DynaEye 11 ランタイム / DynaEye 11 ランタイム AI-OCR
DynaEye 11 サーバランタイム / DynaEye 11 サーバランタイム AI-OCR
API(ソフトウェア部品)を組み込んだアプリケーションを利用するためのランタイム製品です。
クライアント向けのランタイムライセンスに加えて、サーバランタイムライセンスを提供します。
お客様の運用に合わせて、選択が可能です。
- DynaEye 11 帳票OCR サーバランタイムで使用できるAPIは、DynaEye認識ライブラリのみです。
- フリーピッチ手書き文字に対応するためには、「定型」帳票に対応したアプリケーションをSDK環境で開発する必要があります。